原皮をアルカリ性条件下で処理し、毛や表皮成分の除去および繊維構造の膨潤を促す工程。
コラーゲン繊維束間の距離を拡張し、後工程における薬剤の浸透性を高める役割を持つ。
製革工程における前処理の中核である。
(JIS概念に整合)
石灰処理後のアルカリ性を中和し、pHを適正範囲へ調整する工程。
繊維の過度な膨潤を抑制し、後続のなめし処理に適した反応環境を整える。
酵素処理を伴う場合もある。
酸および塩類を用いて皮を酸性条件下に調整する工程。
なめし剤の均一な浸透と反応を可能にする前段階であり、特にクロムなめしにおいて必要な工程である。
pH管理が精度を左右する。
皮のコラーゲンに作用し、分子間相互作用または架橋を形成する薬剤の総称。
無機系、有機系、植物由来など多様な種類があり、最終物性に大きな影響を与える。
3価クロム塩を用いてコラーゲンと配位結合を形成し、安定化を図るなめし方法。
高い熱安定性と柔軟性を得やすく、現在広く用いられている。
適切な固定率管理と回収処理が求められる。
植物由来のタンニン成分を用いてコラーゲンと多点相互作用を形成するなめし方法。
比較的時間を要するが、剛性のある風合いや独特の経年変化を特徴とする。
伝統的手法としても知られる。
合成化学的に製造された有機化合物からなるなめし剤。
クロムなめしや植物タンニンなめしと併用されることが多く、物性調整や充填効果を目的として使用される。
一次なめし後に追加的な薬剤処理を行い、物性や充填性を調整する工程。
内部構造の均一化や用途別特性の付与を目的とする。
製品設計の自由度を高める重要工程である。
染料を用いて革に色を付与する工程。
染料分子はコラーゲンと相互作用し、内部へ浸透・吸着する。
外観形成だけでなく、紫外線応答や耐光性にも影響する。
油脂や合成潤滑剤を繊維間に分散させ、柔軟性や耐屈曲性を付与する工程。
繊維間摩擦を制御し、乾燥後の硬化を防ぐ役割を持つ。
革の触感と耐久性を左右する重要操作である。