皮はコラーゲン主体の水和三次元ネットワークである。
コラーゲン分子は Gly–X–Y 配列を持つポリペプチド鎖3本から構成され、水素結合により三重らせん構造を形成する。
これらはフィブリルとして約67 nm周期(D周期)を持つ規則構造を示し、さらに繊維束へと階層化する。
しかし、生皮の構造は以下の特性を持つ。
水分は繊維間の可動性を高めるが、同時に構造安定性を低下させる。
分子自由度が高いため、外部エネルギー入力により変性しやすい。
この状態は、生体条件下では安定ではあるが、長期使用材料としての安定性は限定的である。
したがって皮は、発生後に保存または安定化処理を受けなければ、構造保持が困難である原料といえる。